人材派遣会社の本来のあり方また真価とは、いかなる方法で「人」を育て、受け入れ企業にとって即戦力たる人材を送り出すことができるかということに尽きるでしょう。
昨今の人材派遣会社の中には、人を育てるどころか「人」=「マネー(金)」というような短絡的かつ商業的な考え方で、求職者に対して研修や各種カウンセリングを一切行なわずに派遣社員として送り出してしまうような、ともすると一種詐欺的な派遣を行なっている会社も見受けられます。
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当ページでは、「人材派遣会社の社会的役割」と題して、本来の派遣会社のあり方と将来的に人材派遣会社がどのような役割を担うべきかについて解説いたします。
人材派遣会社の本来のあり方また真価とは、いかなる方法で「人」を育て、受け入れ企業にとって即戦力たる人材を送り出すことができるかということに尽きるでしょう。
昨今の人材派遣会社の中には、人を育てるどころか「人」=「マネー(金)」というような短絡的かつ商業的な考え方で、求職者に対して研修や各種カウンセリングを一切行なわずに派遣社員として送り出してしまうような、ともすると一種詐欺的な派遣を行なっている会社も見受けられます。

当然のことながら、本来の人材派遣会社は、派遣先企業のさまざまな要望に適った人材を育てるために、資格の取得に向けたセミナーや研修、また講習会等を登録した求職者に受講させ、派遣元会社はその対価として利益を享受できるものでなくてはなりません。
派遣先企業のニーズに適った「人」を育てるためには、人材派遣会社自身の更なる社会貢献的な自覚と、派遣切りに象徴されるような、派遣社員の労働環境や雇用条件を守ることのできる経営姿勢を強く持つ必要があるといえます。

近年、「スキルアップ・収入アップのために転職を考えている」という言葉をよく耳にします。ほとんどの場合、求職者がスキルアップ、収入アップを実現させるためには「派遣社員」という雇用形態がとても都合がいいものと考えているようです。
人材派遣会社は、求職者の確保のために「転職のすすめ」をホームページや各種求人媒体で展開していますが、果たして正規雇用契約を棒に振るようなリスクを負ってまで「転職のすすめ」を行っていいものでしょうか。
平成14年に行なった総務省の「就業構造基本調査」によると、過去に一度でも転職を経験したことのある有業者の割合は48.4%であり、賃金ベースにおける厚生労働省の「平成18年雇用動向調査結果の概況」では、年代別では若干の差異はあるものの、「変わらない」「1割以上の減少」を合計した数字は、50%を大きく超え60%近くとなります。要するに、転職を失敗した割合が過半数にも上るのです。

ここで考えなくてはいけないのが人材派遣会社や職業紹介会社を通じた「転職」がどれくらいの割合となるのか・・・ということになります。正確なデータはありませんが、おそらくは8割強は人材バンク系の会社からの転職組でしょう。
要するに、人材派遣会社を含む人材バンク系の会社が介在した転職は、収入アップの側面からは失敗確率が高く、そのためにも、せめて「スキルアップ」すなわち「人」を伸ばす人材派遣会社でなくてはならず、「人」を伸ばす努力をしない派遣会社の存在意義は、全くないといってもいいのかも知れません。

すでにご存知のように、最近の人材派遣会社では、専門分野に特化した派遣業務を行なう潮流が見て取れます。優秀な人材を育て送り出すことが人材派遣会社の本意、本質である限り、それは当然の流れと言っていいでしょう。
専門分野に細分化された人材派遣会社では、人材育成にかかるコストの低減だけでなく、ターゲットとなる求人企業に対する専門的な優位性のアピールも可能となります。また、求人企業の人材ニーズに対する理解力の増強という意味においても、人材派遣会社自身の人材確保も容易になってくることでしょう。

冒頭に紹介した商業主義的な人材派遣会社については、近未来的には淘汰され、本来の姿である「正しい派遣会社」が生き残ることにも違いはありません。
まさに、専門分野におけるカウンセリングスペシャリストを持つ人材派遣会社こそが、緊密度の高い各種カウンセリングを求職者や求人企業との間に持つことが可能となり、きっと、そんな時間経過の中から企業にとっても思っても見ないような新規の雇用が生まれてくるのでしょう。

いずれにしても、「派遣切り」に象徴されるような雇用調整弁となる人材を扱う派遣会社と、先に申し上げた専門分野に特化した派遣会社との差別化は、新たな法制度の確立とともに、今後わが国が考えていかなければならないきわめて重要な雇用問題であるといえます。